広告費を減らしても成果を上げる“サイト運用”の考え方

毎月10〜50万円をリスティング広告やポータルサイトに払っていて、
「ここを削ったら、そのまま売上も落ちるのでは…」
とブレーキを踏めない——。
中小企業のWeb集客では、こんな状態になっている会社がかなり多いです。
結論から言うと、「広告費を減らす=売上が下がる」ではありません。
ポイントは、ホームページ運用の設計を変えて、広告依存から脱出すること。
この記事では、「広告費 減らす ホームページ 運用」をテーマに、Web集客の費用対効果を高めるための具体的な考え方と、すぐに始められるアクションをお伝えします。
広告費をかけ続ける集客の“限界”
広告依存の典型パターン 〜止めた瞬間、問い合わせゼロ〜
よくあるパターンはこんな流れです。
- 毎月20〜30万円をリスティング広告に投下
- ポータルサイトにも月10万円
- 問い合わせ・資料請求・見積もりは「ほぼ全部広告経由」
一見うまく回っているように見えますが、問題はここ。
広告を一旦止めると、アクセスも問い合わせもほぼゼロになる
つまり、見込み客との接点を「自社資産(HPやコンテンツ)」ではなく、「広告費」で買い続けている状態です。リスティング広告やポータル掲載は有効な手段ですが、「集客のすべてをそこに乗せている」状態は、かなりリスキーです。
広告に“乗っかるだけ”の集客がなぜ危険か?
広告依存には、次のようなリスクがあります。
- クリック単価の高騰(競合が増えるほど高くなる)
- ポータルサイト側の仕様変更・値上げで急に費用対効果が悪化
- 比較サイト上では「価格勝負」になりやすく、値下げ競争に巻き込まれる
- 広告費をやめた瞬間、過去の投資がほぼ何も残らない
一方で、ホームページのコンテンツや検索流入、Googleビジネスプロフィール、SNS などは、一度作って育てていけば資産として蓄積される集客経路になります。
だからこそ、
「広告費を増やす前に、サイト運用とWeb資産を整える」
という発想に切り替えることが重要です。
広告費より先に見直すべきは“サイトの土台”
そもそも今のHPは「成約できる設計」になっているか?
広告費を減らす前に、まず冷静にチェックしたいのが
「今のホームページは、問い合わせ・成約につながる設計になっているか?」 という点です。
ホームページに求められる役割は、単なる会社案内ではありません。
- ユーザーが知りたい情報が分かりやすく載っている
- 自社の強み・他社との違いが明確に伝わる
- 事例・お客様の声・実績がきちんと整理されている
- 求職者や取引先が見ても「信頼できる」と感じる情報量がある
さらに、ペルソナ(狙いたいお客様像)に合わせて
- 導線設計(どのページから問い合わせへ誘導するか)
- コンテンツ構成(TOP → サービス → 事例 → 問い合わせ など)
が組まれているかどうかで、同じアクセス数でも成約率は大きく変わります。
スマホ対応・SSL・表示速度など、最低限のチェックポイント
次に「技術的な土台」です。最低ここは押さえたい、というポイントは以下の通り。
- スマホ対応(レスポンシブデザイン)
- すでに個人のインターネット利用は、スマホがPCを大きく上回っています。
- 画面が崩れてタップしづらいサイトは、それだけで離脱の原因に。
- すでに個人のインターネット利用は、スマホがPCを大きく上回っています。
- SSL対応(https化)
- アドレスバーの「保護されていません」の表示は信頼低下&離脱要因。
- セキュリティ面だけでなく、Google評価(SEO)の観点からも必須と言えます。
- アドレスバーの「保護されていません」の表示は信頼低下&離脱要因。
- 表示速度
- 読み込みに3〜5秒以上かかるページは、ユーザーが待ってくれません。
- 画像の重さ・サーバーの品質・不要なスクリプトを見直すだけで改善できるケースも多いです。
- 読み込みに3〜5秒以上かかるページは、ユーザーが待ってくれません。
- 問い合わせ導線のわかりやすさ
- スマホ画面で「電話」「問い合わせフォーム」がすぐ押せるか
- フォーム項目が多すぎて途中離脱を招いていないか
- スマホ画面で「電話」「問い合わせフォーム」がすぐ押せるか
土台が弱いまま広告費をかけても、費用対効果は上がりません。
逆に、ここを整えると「同じ広告費でも成果が上がる」「広告費を減らしてもキープできる」状態に近づきます。
広告費を減らしても成果を出すサイト運用の3本柱
① コンテンツを増やして“検索で来るお客様”を増やす
広告依存から抜けるうえで鍵になるのが、コンテンツによる自然検索(SEO)からの流入です。
例えば電脳ワークスの事例では、
- 添乗員派遣会社のリクルートサイトをリニューアル+コンテンツSEOで、
「添乗員 派遣」などのキーワードで常に上位表示 → 応募率220%UP。 - シェアオフィスのサイトでは、コンテンツSEOを行うことで会員が280%増。
採用・集客どちらの文脈でも、コンテンツを増やすことで“検索で来るお客様”を増やした好例です。
中小企業がまず取り組みやすい「コンテンツ」の例:
- 事例紹介・お客様の声(写真付きがベスト)
- よくある質問(FAQ)+専門家の一言コメント
- サービスごとの詳しい説明ページ
- 採用コンテンツ(社員インタビュー・1日の流れ・働くメリット)
特に採用コンテンツを充実させると、応募の「数」だけでなく「質」も上がりやすいです。
② 更新頻度を上げて“信頼”と“鮮度”を高める
「更新されてないサイト」は、ユーザーからするとこう見えます。
- この会社、ちゃんと動いてるのかな?
- 情報が古そうだから、別の会社を探そう
逆に、お知らせ・事例・ブログが定期的に更新されているサイトは、
- ちゃんと活動している
- 任せても大丈夫そうだ
- 業界や技術に詳しそう
といった「信頼感」「好印象」につながります。
さらに、更新頻度はSEO(検索順位)にもプラスに作用します。
検索エンジンは「定期的に有益な情報が追加されるサイト」を高く評価する傾向があるためです。
③ 分析 → 改善のサイクルを回す
最後の柱は、数字を見て改善する「サイト運用 改善」サイクルです。
最低限チェックしたいのは、
- Googleアナリティクス(アクセス解析)
- PV数(何ページ見られているか)
- セッション数(何回訪問されているか)
- どのページから問い合わせが発生しているか
- PV数(何ページ見られているか)
- Googleサーチコンソール
- どんなキーワードで検索されているか
- 検索結果での表示回数・クリック数・平均掲載順位
- どんなキーワードで検索されているか
これらをもとに、
- 成約率の高いページ → コンテンツ強化/流入を増やす
- 離脱率が高いページ → デザイン・導線・内容を見直す
- 表示回数はあるのにクリック率が低いキーワード → タイトルやディスクリプションを改善
という形で、小さな改善を積み重ねていくことが「広告費を減らしても成果を守る」一番の近道です。
広告費カットの前にやるべき“シミュレーション”
PV・CV数と広告費の関係を整理する
いきなり広告費をドンと下げるのは危険です。
まずは、数字で現状を見える化 しましょう。
例:
- 月間PV:3,000
- うち広告経由:2,000PV
- 自然検索・SNS・紹介など:1,000PV
- うち広告経由:2,000PV
- 問い合わせ(CV):30件(CVR=1%)
- 広告費:30万円 → 問い合わせ単価(CPA):1万円
この状態で広告費を半分の15万円にすると、
単純計算では広告経由PVも半分の1,000PVになり、問い合わせは20件前後まで減る可能性があります。
ここで大切なのが、
「広告費を減らす分、サイト側でPV・CVRをどれだけ補えるか?」
- コンテンツ強化で自然検索から+500PV
- フォーム改善・導線改善でCVRを1%→1.5%にアップ
など、サイト運用の改善で、減らした広告分をどこまでカバーできるかをシミュレーションします。
問い合わせ単価を下げるためにサイト側でできること
問い合わせ単価(CPA)を下げるには、
- PVを増やす(広告以外の流入を増やす)
- SEOコンテンツ
- Googleビジネスプロフィール(MEO対策)
- SNS・メールマガジン
- SEOコンテンツ
- CVR(成約率)を上げる
- フォーム項目の整理(書くのが大変すぎないか)
- CTA(お問い合わせボタン)の位置や文言の見直し
- 事例・実績・Q&Aを充実させて不安を減らす
- フォーム項目の整理(書くのが大変すぎないか)
この「サイト側の改善」でCPAを下げておけば、
広告費を減らしても、売上へのダメージを最小限に抑えることができます。
中小企業が取りやすい具体的なアクションプラン
まずは「更新コスト」を下げる
「やらなきゃいけないのは分かるけど、更新に手間もお金もかかるんだよ…」
という声もよく聞きます。
そこで重要なのが、そもそもの仕組みを“更新しやすい形”に変えること。
電脳ワークスでは、世界シェアNo.1のCMSであるWordPressで構築し、
お知らせ・ブログ・採用情報などを、社内で簡単に更新できるようにしておくことを基本にしています。
- 「自社で更新できる部分」は社内で
- 「手間のかかるデザイン調整やページ追加」は外注で
というハイブリッド型にすることで、
「ちょっとした修正にも毎回見積もり」が不要になり、更新コストを大きく下げられます。
広告費◯割カット → その分を“サイト改善費”に回すモデル
たとえば、毎月30万円の広告費を以下のように再配置するイメージです。
- 広告費:30万円 → 20万円にカット(▲10万円)
- 浮いた10万円を
- コンテンツ制作(ブログ・事例・採用ページ)
- 写真撮影・動画制作
- SEO・MEO・アクセス解析の改善
といった**「資産になる施策」**に回す
- コンテンツ制作(ブログ・事例・採用ページ)
これにより、
- 短期:広告依存度はまだ高いが、徐々に自然検索・指名検索からの流入が増える
- 中期:広告費をさらに削っても、問い合わせ数が大きく落ちにくくなる
- 長期:広告費を「攻めのキャンペーン」に使える余地が生まれる
という流れを作れます。
電脳ワークスの場合の伴走サポート(5年サポートなど)
電脳ワークスでは、「サイトを作って終わり」ではなく、5年間の伴走サポートを前提に、
- 戦略設計・ペルソナ設計
- ホームページ制作(スマホ対応・SSL・SEO基本対策)
- WordPress構築・自社更新しやすい仕組みづくり
- Googleアナリティクス・サーチコンソールの設定
- 更新・改善の相談、アクセスレポートの共有
といったWeb担当者の仕事を丸ごとカバーできる体制を用意しています。
「広告費を減らしても成果を上げたい。でも社内にWeb担当者を置く余裕はない」
という中小企業には、特に相性の良いモデルです。
まとめ
もし、今こんな不安があるなら——
- 広告費を減らしたいが、売上ダウンは絶対に避けたい
- 自社サイトのどこを直せば「費用対効果」が良くなるのか分からない
- 社内にWebの専門担当者がいない
「広告費を減らしつつ、問い合わせを落とさない運用プラン」を一度シミュレーションしてみませんか?
電脳ワークスでは、
ホームページ診断・運用相談(オンライン可) を受け付けています。
「うちのサイト、どこから手を付けるべき?」
という段階でも大丈夫です。
下記のHP診断・運用相談フォームから、お気軽にお問い合わせください。


